皆さんこんにちは、はつまいです。
初心者が購入するべきではない物件シリーズ第2弾です。
前回の記事では「再建築不可物件」を紹介しました。
そこで、今回は「新築ワンルームマンション」について解説していきます。
新築ワンルームマンション
新築ワンルームマンションと聞くと、
設備も新しいから修繕費もしばらくかからないし、入居者もすぐ見つけられそう!
何よりキレイなマンション憧れる~!
響きが投資家みたい!笑
と思ってしまう人も少なくないでしょう。
なんせ響きがカッコいいですからね。笑
但し!新築ワンルームマンションにはデメリットもたくさんあります。
購入したい場合はメリット・デメリットをきちんと理解した上で購入するようにしましょう。
注) この記事は新築ワンルームマンションの投資手法を批判するものではありません。この手法で成功している人がいるのも事実なので。あくまでも初心者にとってハードルが高い、という意味である旨ご理解ください。
デメリット1:購入価格は高いのに、売却価格は下落する
一番のデメリットと言っても良いかもしれないこのポイント。
新築の不動産はとにかく購入価格が高いです。
これは自宅用・収益用関わらずほぼ全ての新築物件に該当します。
なんで新築マンションってこんなに価格が高いの?
その答えは、、、
広告費や営業活動費用も購入価格に乗っかっているから!!
ディベロッパーは新築マンションを売り出すとき、紙面広告やインターネット広告など様々な広告をうちます。
また、物件を売るために電話をかけたり、オープンハウスを実施したり、セミナーを開催したり、これまた様々な営業活動を行います。
こういった広告費や営業活動費はディベロッパーが全て負担しているのでしょうか?
答えはNOです。
あなたが新築マンションを購入するということは、ディベロッパーの広告費や営業活動費も負担している
ということになります。
世の中には、買うなら絶対に新築がいい!という人がたくさんいるから、少々割高でも売れていくんだね~。
ちなみに新築マンションは購入した瞬間に価格が1~2割落ちる、と言われているが、本当?
本当です。
あなたが売却するときは、新築販売時の広告費や営業活動費を上乗せすることはしませんから、建物本体に見合った価格で売りに出すことになります。
よっぽど地価が上昇している地域でなければ、当然価格は下がることになります。
半年でも1年でも、一度住んでしまえば「新築」から「中古」物件になってしまいますからね。
デメリット2:新築プレミアムを使えるのは1度だけ!家賃下落に注意
購入価格が高くても、新築なら家賃設定を相場より高くできるはず!それで回収できるよー!
そう考えているあなた。
相場より高く家賃が取れる「新築プレミアム」を使えるのは1度だけです。
新築プレミアムとは? 「新築」であることを付加価値とし、相場よりも高い価格で不動産物件の売買及び賃貸契約を交わすこと。 ※先ほどの新築マンションは高値でも売れる!というのも新築プレミアムだからですね。
一度退去が出ると新築プレミアムではなくなってしまうため、最初の家賃と同じ設定で入居付けをすることはとても困難です。
何度も言いますが、一度でも人が住んでしまったらその瞬間、中古物件になりますからね。
また、ワンルームはファミリータイプの物件と異なり、入居者の入れ替わりが激しいため1回目の更新時(約2年)で退去が出てしまうことも少なくありません。
実際、新築好きの入居者さんの中には数年ごとに新しい物件に引っ越したい!という人もいるくらいだよ。
新築プレミアムの家賃で長く住んでもらうことは期待しない方が良いね。
デメリット3:過去のデータが一切ない
これは当たり前のことですが、新築ですので過去の入居率などを参考にすることができません。
ですので将来のリスクについて対策を立てづらい、というデメリットになります。
新築のうちは入居者がついたとしても、10年後、20年後、どういう家賃推移を辿っていくのか、入居率や空室期間はどれくらい空くのか、など未知数なことだらけです。
過去のデータがあれば、空室になってもどれくらいまで家賃を下げれば入居付けしやすい、とかわかるのになぁ。
デメリット4:節税効果はそこまで期待できない!
新築ワンルームマンションを赤字経営すれば節税効果がありますよ!!
不動産業者がよく使う売り文句ですね。
ですが実際は、新築ワンルームマンションは不動産投資の中でも節税効果の低い手法の1つなのです!
※所得額によっては節税効果が期待できる場合もありますが、一般的なサラリーマンや自営業の方など、平均所得の方にとってはあまり期待できません。
所得税の節税
不動産で得られた所得(不動産所得)は他の収入と合算して所得税の計算ができます。
赤字経営をしている=所得が減っている ということになりますので、全体の所得額が下がり、それに掛かる所得税が安くなるという仕組みです。
ただ、よく考えてみてください!
赤字経営をしてまで節税するって本末転倒じゃない?
だったら最初からキャッシュが残る物件を選んだ方が良いよね!
そもそも不労所得を目指して不動産投資をするのに、毎月赤字で会社の給料から赤字分を補填していては、何のための不動産投資なのでしょうか?
こんな状態で節税をしたとしても本当にプラスになっているのか疑問が残ります。
業者の謳い文句に騙されず、正しく判断しましょう!
減価償却
実際に赤字経営をしなくても不動産には「減価償却」という素晴らしい仕組みがあります!
減価償却を難しい部分を省いてかなり簡単に説明すると、、
建物は毎年劣化して価値が減少するから、その減少分を「必要経費」として赤字計算していいよ!!
という不動産投資のスーパールールです!!
つまり、実際にお金が出ていくわけではないのに、計算された一定の金額を所得から差し引いて良いよ!ってことだね。
これにより所得が下がるので、所得税や住民税を減らすことができます。
但し!新築ワンルームマンションに限ってはこの減価償却費を使っても節税効果は多くありません。
なぜならこの「減価償却費」は耐用年数の期間をかけて償却していくものだからです。
建物の耐用年数は法で決まっており、耐用年数が長ければ長いほど、1年当たりに計上できる必要経費=「減価償却費」が少なくなります。
建物 | 法定耐用年数 |
鉄筋コンクリート造(RC) | 47年 |
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC) | 47年 |
鉄骨造(S造) | 19年~34年 ※鉄骨の厚さにより異なる |
木造 | 22年 |
例えば木造など耐用年数が短い建物の場合:
毎年の減価償却費が多くなる
↓
必要経費として計上できる額が大きくなる
↓
計算上、所得が減る(実際のお金は減ってない)←ここがポイント!
↓
所得税が低くなる
ということになります。
ワンルームマンションの場合、一般的に耐用年数はRC造の47年です。
一番長い時間をかけて減価償却を消費していくため、その分効果は薄くなります。
減価償却の観点で考えると木造が強いですね。
ということで、所得税の観点でも、減価償却の観点でも大きな節税メリットはない!ということになります。
デメリット5:建物の管理体制やどんな方が隣人になるのか、など不確定要素が多い
これも先に説明した【デメリット3:過去のデータが一切ない】に関連してきます。
マンションは管理体制によって寿命が大きく変わります。
ずさんな管理をされているマンションは実築年数より古く見えますし、その逆も然りです。
また住民トラブルの有無も事前に確認することができません。
不確定要素が多い物件はその分リスク対策が必要となり、初心者にとっては更にハードルが上がるでしょう。
まとめ
如何でしたでしょうか?
新築ワンルームマンション購入についてデメリット5選を紹介しました。
- 購入価格は高いのに、売却価格は下落する(高く買ったのに安くしか売れない)
- 新築プレミアムを使って入居付けできるのは1度だけしかない
- 過去のデータが一切ない
- 節税効果は思ったほどない
- 建物の状況・隣人の情報など不確定要素が多い
新築ワンルームマンションは業者も力を入れて宣伝するため、ありとあらゆる手を使って購入を進めてきます。
もちろん中には将来地価が上がりそうな優良物件などあるかもしれません。
実際にこの手法で成功されている方もいらっしゃいます。
但し、その裏には何人もの人が泣いてきているのも事実です。
新築ワンルームマンションに手を出すときは、自身でメリット・デメリットをはっきりと把握して購入するようにしましょう!
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